呼吸器の病気ガイド
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呼吸困難

呼吸がしにくい-原因と対処法

長年連れ添った相方を、「空気のような存在」と言うことがあります。これは、「あまりに自然で、意識するまでもない」ことのたとえです。空気を吸い呼吸することは、人間にとってごくごく当たり前かつ、一番大切なことで、生まれてから死ぬまでずーっと呼吸を行います。しかし最近、その「当たり前」のことに違和感を覚えている人が増えてきていると言われいると言われます。今回は、生きていくうえで一番大切な「呼吸」について解説していきます。

チェックリスト

以下のリストをチェックしてみてください

・気がつくと呼吸が浅くなっていると思う
・むしょうに、息苦しさを感じるときがある
・うまく、息が吸えないときがある
・横になると、息が苦しい感じがする
・ちょっとしたことで、すぐに息が上がる
・喉につっかえた感じがあり、うまく息がすえない
・胸いっぱいまで、深呼吸ができない

ひとつ以上当てはまった場合が「隠れ呼吸困難」の可能性があります。

「息苦しい・・・」と感じたとき。どんなことが起きている?

酸素濃度の低下

締め切った室内や、高地では空気の中の酸素濃度が低下します。いつもと同じように呼吸をしていても、体に入ってくる酸素の濃度は低下するので息苦しさを感じてしまいます。その場合は、ただちに室内の換気などを行って室内の酸素量を増やしましょう。

放置しておくと、息苦しさだけでなく、呼吸や脈拍が乱れ、頭痛や吐き気を引き起こすことも。特に灯油を使用したヒーターを使うと酸素が燃焼されるため、室内の酸素は一気に低下します。冬の室内で、気づけば頭痛がしていたと言う場合は、隠れ酸素不足の可能性が大きく、知らぬ間に体調不良を引き起こしていることもあります。

精神的ストレス

強い不安や緊張などのストレスがかかると、呼吸をつかさどる呼吸中枢が乱れ、結果として「息苦しさ」や「なんともいえない胸の苦しさ」を感じることがあります。そんな時、「いくら吸っても息苦しい」とか、「息が吸えている感じがしない」などと感じるようです。ストレスと相まって、「このまま呼吸ができなくなるのでは」という不安に襲われることもしばしばありますが、実際には酸素は十分に吸い込まれているので酸素不足にはなっていないのです。体に影響がないにもかかわらず、息苦しさに悩まされることになります。

アレルギーの影響

ハウスダストや、小麦、卵、フルーツなどアレルギーがあると、肺への通り道となる気管支が狭くなってしまいます。その結果、酸素が不足して息苦しい感じを覚えます。年々、アレルギーを発症する人は増えており、「自分は大丈夫」という方も注意が必要です。

タバコ、粉塵、大気汚染によるもの

タバコの煙や粉じんなどに長期間接していると、酸素を取り込む気管支や肺胞が刺激され炎症が起き慢性的な呼吸困難に陥ります。ひどくなるとCOPD(慢性閉塞性肺疾患)と言って、肺の一部が機能しなくなってしまいます。こうなると、元に戻ることは難しく常に息苦しさを抱えることになってしまいます。

病気によるもの

上記の原因のほかに、病気による呼吸困難があります。先にあげた、慢性閉塞性肺疾患(COPD)や気管支喘息、といった慢性的な肺の病気だけでなく、自然気胸、肺塞栓症などの急性な病気も呼吸困難の原因になります。特に肺塞栓症は別名エコノミークラス症候群といい、長時間座っていたりしたために出来た血栓と言う血液の塊が肺をふさいでしまうことで、呼吸困難を引き起こします。また、心不全によっても呼吸困難が生じます。その場合は、心臓の機能も低下しているため不整脈なども同時に起きることが多いようです。

今日から出来る「息苦しさ」予防法

呼吸困難には、いくつもの原因があることが分かりました。では、どのように予防したらいいのでしょう?

タバコをやめる

タバコの煙に含まれるニコチンやタール、一酸化炭素は、気管支に慢性的な炎症を引き起こし、肺胞を破壊してしまいます。壊れた肺胞は二度と元に戻りません。吸った本数に比例して失った肺胞の数だけ息苦しさは増すばかり。言い古された言葉で恐縮ですが、タバコは百害あって一利なし、です。喫煙の習慣がある方はこれを機会に禁煙を始められてはいかがでしょうか?

急激な温度差や動作を避ける

急激な温度差があると、気管支が発作を起しやすくなります。寒い場所に移動する場合は、マスクなどして、冷たい空気が直接喉を刺激しないように気をつけましょう。

飛行機では適度な運動を

飛行機の中では、なかなか体を動かしづらいものです。しかし、長時間座っていると下半身の血流が悪くなって肺塞栓症を引き起してしまうことも。水分を十分に補給し、時には立ち上がり歩くようにしましょう。ちなみに、エコノミークラス症候群は必ずしも「エコノミー席」でのみ起きるとは限らない病気です。

いますぐ、できる「息苦しさ」緩和法

原因はともかく、今あなたが息苦しさを感じているとしたらとにかく、「ラクになりたい!」と思うはずでしょう。日常でできる、「息苦しさ」から解放される方法をまとめてみました。

まずは、気持ちを落ち着かせる

息が苦しくなると、そのことで焦ってしまい「さらなる呼吸困難感」を招きがちです。息苦しさを感じたら、まずは気持ちを落ち着かせて。
肩の力を抜いて、椅子に座るなどしましょう。歩いたり動いたりすると息苦しさは増してしまうので、まずはリラックスすることを心掛けて下さい。

次に、楽な姿勢になり顎を上げる

可能なら、体をしめつける衣類を緩めましょう、そして、そのまま頭を高くして顎をあげましょう。顎を上げることで気道がまっすぐになり、酸素が取り込みやすくなります。横になるのは、息苦しさが増してしまうので逆効果です。椅子に腰掛けるようにしましょう。

鼻やのどは詰まっていませんか?

鼻や喉が詰まっていると、より息苦しく感じるものです。鼻をかんだり、痰を吐き出すなどして酸素の通り道を出来るだけ作ってあげましょう。

最後に、もう一度リラックス

息苦しさ、呼吸困難感の原因の多くが、ストレスによるものです。ストレスによる息苦しさは、実際には酸素は十分に取り込まれているので、酸素不足になることはありません。「息が苦しい、死んだらどうしよう」などと考える必要は全くありません。気持ちが落ち着くに従い、息苦しさは収まってきます。

まとめ

現代社会はストレスの連続です。息苦しさは「生き苦しさ」のサインなのかもしれません。
そんなときは、決して構えずリラックスしてみてください。肩を緩め、心を落ち着けて、ストレスを解き放つことで、楽に息が出来るようになるはずです。

・呼吸困難の原因は、環境的なものと精神的なもの、病的なものがある
・横になると息苦しさは増すため、座るなどする
・とにかく、タバコはやめる
・息苦しさを感じたら、まずはリラックスを

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