呼吸器の病気ガイド
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慢性閉塞性肺疾患

COPD(慢性閉塞性肺疾患)について

名前からして難しそうな今回のお話ですが、端的に言うと慢性呼吸器疾患の一つで、実は「死よりも恐ろしい病気」と呼ばれることもあるのがこのCOPDです。しかしキチンとした対策や予防を行っていれば、また正しい治療知識を持つことで改善が望める病気でもありますので、まず「正しい知識」を見につけることにしましょう。

慢性閉塞性肺疾患

原因はなに?

さまざまな有毒なガス、環境の粉じんや粒子、環境の汚染によるもの、そして喫煙などが主な原因とされます。特に喫煙に関してはタバコ煙を主とする有害物質を長期に吸入曝露することで生じた肺の炎症が特徴であるとされています。
COPD患者の90%は喫煙者ともいわれているように、喫煙者ではCOPDの発症リスクは6倍(非喫煙者に比べて)ともいわれています。

どんな症状が起こるの?

・肺胞の破壊
・気道炎症、せき、たん
・呼吸不全や息切れ

などが起きます。

気管支喘息に似たような症状が起こりますがCOPDとは原因の点でも明確に区別されています。(気管支喘息はアレルギーがメインの原因)

どうしてそうなるの?

喫煙により、末梢側に炎症が進んだ場合、肺胞の破壊などの気腫化が起こります。さらに中枢側に炎症が波及した場合は、さらなる気道の浮腫等の病状を引き起こし深刻な状態に陥ります。

発生の確率は?

喫煙者の約10 ~ 15%がCOPDを発症するという統計があります。とくに、高齢者の場合は50%近くがCOPDともいわれています。
そのほかの確率原因では、室内燃料による大気汚染(炭など)、環境の大気汚染、ハウスダストや化学物質よるもの等が挙げられています。

数字的な統計は?

世界の患者数は約9000万人、死亡者数は約300万人以上、日本においては通院患者数が40万人以上、プレ患者数は600万人(通院していないが病状があると思われる患者数)ともいわれており非常に多くの患者を生み出している病気といえるでしょう。

また日本の死亡者数は2012年には15000人以上ともいわれ正確には20000人前後になっているのではないかと言われています。

こんな身近な病気であると同時に重大な病気であるCOPDは以下のような症状がないかを
チェックすることで、早期発見につながります。

COPO症状チェックリスト

□タンがよく出る、からまる
□呼吸が苦しい
□息がしにくいことがしばしばある
□咳が続く
□ヒューヒュー音がすることがしばしばある

こんな症状が思い当たる場合は、一度専門家のチェックを受けてみる必要があるでしょう。

恐ろしい合併症

COPDで恐ろしいのは、病状はもちろんのことですが合併症や感染などをきっかけとして急に病態が悪化することです。
それらは急性増悪(きゅうせいぞうあく)とも呼ばれ命にかかわることも少なくないのです。もし、急性増悪(きゅうせいぞうあく)を引き起こすことになれば症状の悪化が著しく見られ、回復するには相当の期間を要さなくてはいけません。
それから恐ろしいことに COPDは全身性の炎症や筋力低下、骨粗しょう症、体重減少、虚血性心疾患、その他の種々の全身併存症が同時に発生してしまうことです。
まさに「一つの病気から枝分かれに病を呼んでしまう」ということになりかねないのです。

病気の進行具合

0期

咳やタンはあるがまだ病気までは進行していない予備軍の状態

1期

呼吸等の不調が全体の7-8割以下の軽度
当初は無症状なものの、進行していくにつれて労作時(体を動かしているとき)など、息切れがみられる

2期

呼吸等の不調が全体の5割以下の中度
動機能は低下していく。違和感のある咳、タンを吐いてしまう

3期

呼吸等の不調が全体の8割以上、正常度が3割以下の重症度

4期

慢性呼吸不全などの合併症を併発している最重症呼吸不全、高炭酸ガス血症などを引き起こす

改善、予防法は?

慢性閉塞性肺疾患

ポイント1:まずは禁煙!

COPDの最大危険因子である喫煙をやめることです。
禁煙はCOPDの進行を遅らせ、改善するというのは言うまでもありません。COPDの治療法のなかで、唯一進行抑制効果をもつのが禁煙することなのです。

「病気になってもタバコはやめない」という方もいるようですが、それはほんとうに無謀そのものだと言えます。保険適用も可能な「禁煙外来」等も利用して、取り組んでみましょう。

ポイント2:ライフスタイルの改善

まずは「代謝の良い体づくり」として適度な運動をライフスタイルに組み込むことができます。

重症者では喫煙歴に伴って運動しない人も多く見られます。ストレッチや軽度のトレーニングをするなど、高齢者であれば呼吸トレーニング、リラクゼーション、栄養指導、メンタルケア等の
ストレス耐性のある体と神経を作ることも大切です。

治療法は?

治療法としては医学的には気管支を拡げて呼吸を楽にする「気管支拡張薬」が薬物治療の中心となっています。このほかにもたんや咳を抑える薬、酸素吸入やステロイド吸入などが今の実状ではメインで行われています。

まとめ

いかがでしたか?
COPDの原因は喫煙などが主な原因とされます。COPD患者の90%は喫煙者であることからも明白な原因と言えます。

喫煙する方には非常に恐ろしく耳の痛い話だったのではないかと思いますが、
しかし、禁煙することで予防改善され、喫煙しないことで健康が取り戻せるのですから、是非真剣に取り組んでみてください

改善や予防のためには
・まずは禁煙!
喫煙以外の趣味や強い信念をもって臨むこと。禁煙外来を利用するのも良い。

・ライフスタイルの改善
ストレッチや軽度のトレーニング、呼吸トレーニング、リラクゼーションメンタルケア等のストレス耐性な体と神経を作ること。

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