呼吸器の病気ガイド
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肺について

肺について

肺は体の中で、どんな働きをしているかご存知ですか?肺は、人間の胸部の大部分を占めています。重さにすると成人男性で約1キロもある大きな臓器なのです。肺の主な機能は、心臓から送られてきた静脈の血中にある二酸化炭素を酸素と交換する役割を担っています。血液の中の酸素は、細胞内でエネルギーを作るための燃料となり、二酸化炭素になって肺に戻っていきます。ですので、肺で二酸化炭素を酸素と交換する役割がきちんと働かなくなってしまうと、様々な大きな病気になってしまうのです。そして、「心肺機能」という表現からも分かるように、肺と心臓はセットになっていると考えてもいいでしょう。肺は心臓が動いていなければ、二酸化炭素を酸素と交換することが出来ません。呼吸という、生命を維持する上で欠かせない役割を果たしているのが、この肺ですが、肺に関係する病気には何があるでしょうか?また、肺の機能を良いものに保つ上で、何が役に立つでしょうか?

肺に関係する病気には何がある?

肺が衰えてしまったり、トラブルが起こってしまうと、呼吸器官への影響が多くあらわれます。
肺機能が低下してしまうと、ガス交換機能や酸素蓄積機能が低下します。
機能が低下してしまうと、呼吸で取り込んだ酸素を処理できなく
なり、呼吸するたびに苦しくなることもあります。

他にも肺に関係する病気は様々あります。

<肺がん>

肺がんの原因は「発がん性物質の吸引」です。タバコに含まれているニコチンやタール。また、少し前にニュースでも頻繁に取り上げられていた、建築素材のアスベストなどが原因とされています。

<肺結核>

肺結核の原因は、結核菌という細菌です。結核菌は、感染者の咳やくしゃみによって、空気感染します。

<肺炎>

肺炎には様々な種類があり、風邪やインフルエンザによって発症するもの。細菌から感染によって発症するもの。細菌以外のウィルスや微生物が原因となって発症するもの。カビによって発症するもの、など様々です。

<肺気腫>

肺気腫の原因は、大気中に含まれる汚染物質です。肺気腫は中高年に多い病気といわれています。

<気胸>

気胸とは、肺に穴が開いてしまい、肺が潰れてしまう病気です。原因は、自然発生、外部からの影響、病気からの併発です。

肺の老化と肺がん危険度チェック

「最近どうも、動悸や息切れがひどい」と感じる場合「歳のせいだから」と思っていては危険です。実は、肺の病気かもしれません。
自分の肺の健康状態を確認するためにも、肺の老化と肺がん危険度チェックをしてみましょう。

COPD(肺気腫・慢性気管支炎)チェック

(肺の老化度チェック)
・食べ物の好き嫌いが多い
・運動不足である
・40歳以上である
・喫煙している。または喫煙経験がある
・風船をなかなか膨らませない
・階段などで息切れがする
・風邪ではないのに、咳やタンが出やすい
・風邪を引くと、咳やタンの症状が長引く
・空気の悪い環境にいる時間が多い
・喘息である。または喘息になったことがある
・ちょっとした会話で息切れをしてしまう
・冬場になると苦しくなることが多く、咳が出やすい

上記のチェック項目が多いほど、実は肺の老化が進んでいること
が多いと言われています。

肺気腫は中年世代に多い病気ですし、肺気腫・慢性気管支炎は早
期発見が難しい病気ですので、チェック項目が多い場合は近くの
医療機関に相談してみましょう。

肺がんチェック

・食べ物の好き嫌いが多い
・運動不足である
・40歳以上である
・喫煙している。または喫煙経験がある
・週3日以上、アルコールを飲んでいる
・血縁者に肺がんの方がいる
・息切れをした後に、声がかすれる場合がある
・長年、喫煙を続けている
・空気の悪い環境にいる時間が長い
・背中や胸部に痛みがある
・風邪ではないのに、咳やタンが続く
・タンに血が混じることがある

上記のチェック項目に該当する部分が多いほど、肺がんの危険性
が高くなります。

このチェックリストはあくまでも目安ですが、チェック項目が多
 い方は、やはり医療機関に相談しましょう。

肺の機能を低下させる原因は?

肺の機能を低下させる原因についても、チェックリストを用意し
ましたので、確認してみましょう。

・喫煙
・前傾胸部圧迫姿勢
(長時間、前かがみになっていると深い呼吸が出来ずに、肺機
 能が低下してしまいます)

・長時間の声帯使用
 (体力よりも声帯を使用すると、肺機能が低下します)

・大気汚染
  (車の排気ガス、工場の煙や粉じんは、肺機能を低下させます)

・苦味
 (苦味の強いお茶やコーヒーなどを多く飲食すると肺機能を低
   下させます)

・辛味
  (通常より唐辛子をかけたり、カレーライスなどを常食すると
   肺機能を低下させます。)

 いかがでしょうか?

 心あたりがある方は、少しでも改善することで肺の機能低下を防
 ぐことが出来ますよ。

肺の機能を向上させるには?

心肺機能は、運動によって強化されていきます。たとえば、肺を強くする運動として、スイミングがとても効果的です。スイミングの呼吸法は、顔が水面にある場合に息を吐き、顔が水面に上がったときに息を吸い込みます。

この一定リズムを反復する力は、肺の活動を活発にさせ、肺機能を強くするのです。

でも、なかなかスイミングを定期的に行なうことは難しいかもしれません。それで、自宅で出来るトレーニングとして、複式呼吸があります。まず、肺に残っている息を吐き切ります。
その後、ゆっくりと鼻から息を吸い、下腹部が膨らむように一杯に息を吸い込みます。
そして、下腹部に力をいれ、5秒ほど息を止め、鼻からゆっくりと吐き出しましょう。 この呼吸法を朝と晩に、20回ほど繰り返しましょう。そして慣れてきたら、徐々に回数を増やしてみましょう。

また、食べ物では、海草などに多く含まれる、食物繊維(アルギン酸)、ビタミンAが、肺の粘膜を保護する役割があると言われています。

さらに、リンゴに含まれているケルセチン、ちりめんじゃこに含まれるセレニウムが、肺機能のアップに役立つとされていますよ。
ですが、肺の機能を強化するのは、どちらかといえば、食事よりも、上記のような呼吸して肺を直接使う運動や呼吸法です。
心臓や肺は、呼吸という生命維持には欠かせない大切な臓器です。これからもちゃんといたわり、少しでも機能を強化できるように努力していきましょう。